東京のんびりスポット研究所

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【書評】君たちは「異世界TS勘違いモノ小説」の面白さを知っているか?

 

  小説のジャンルは様々あるが、その中でも俺が特に好きなのが「異世界TS勘違いモノ」である。

 

 ちなみに「異世界TS勘違いモノ」とはどんなジャンルか簡単に説明しておく。

①小説の舞台が異世界

 →中世ヨーロッパ風で剣と魔法のファンタジーの世界が多い(ドラクエみたいな世界観)

②主人公がTS(トランスセクシャル/性転換)している

 →現代日本の主人公(だいたいキモくて金がないおっさん)が異世界で美少女に転生するパターンが王道である

③主人公と周囲の間で認識のズレ(勘違い)が発生している

 →例)周囲から主人公は「悲劇のヒロイン」と思われているが、実際はそんなことはない。しかもその認識の齟齬に誰も気づいていない。

 →例)主人公は自己中心的に振る舞ったのだが、なぜか人の役に立つ結果になり、主人公は周囲から感謝される。

 

 このジャンルの面白さは、まるでアンジャッシュのコントみたいに主人公と周囲の間に認識のズレが生じることで発生する笑いである。登場人物たちの間で起こっている認識のズレは読者だけが知ることができて、いつまでも彼らは気付かないことが面白い。

 

 またTS(トランスセクシャル)によって、冴えない男の主人公が美少女になることも面白い。小説を読みつつ「あ〜あ、俺もある日突然美少女に転生したらどうしよ〜」と妄想を巡らせるだけで数時間は楽しめる。やっぱり美少女はいい。美少女が出てくるだけで楽しくなる。

 

 まぁ上記のようなことを書いても魅力がうまく伝わらないと思うので、今回はそんな「異世界TS勘違いモノ小説」の中でもオススメの作品を紹介する。全て小説投稿サイト「小説家になろう」から紹介するので無料で読める。ぜひ読んでみてほしい。そしてその面白さを体験してみてほしい。

 

   目次 

 

夜伽の国の月光姫

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作品ページ

夜伽の国の月光姫

  

あらすじ

 とある小国にアルエという美しい王女がいました。けれど、この国には隠されたもう一人の美姫、第二王女のセレネという少女も居たのです。セレネは、その異質さにより忌み子として扱われ、国ぐるみで秘匿され、暗い部屋でひっそりと命を繋いでいました。でも、セレネには誰も知らないもっと大きな秘密がありました。セレネの中身は、おっさんだったのです……

 

作品紹介

 個人的にこのジャンルの金字塔とも言える作品。この小説を読んで面白いと感じなければあなたは「異世界TS勘違いモノ」に向いていないと言っても過言でない。

 

 主人公の境遇は周囲から見れば「王女でありながら忌み子として扱われ、幼くして周囲から隔離され幽閉されている悲劇のお姫様」であるが、実は主人公は現代日本から転生した「労働に疲れたキモくて金のないおっさん」なので、働かなくても飯と寝床が与えられるニート生活を謳歌しているだけなのだ。そしてこの「見た目は美少女、中身はおっさん」の主人公が欲望の赴くままに行動した結果、なぜか毎回良い方向に転がって行き、歴史に名を残す存在へと成長していくというお話。

 

 ちなみにタイトルに「夜伽の〜」と書いてあるが夜伽シーンは一切無いので安心してほしい(タイトル詐欺かな?)

 

 

無欲の聖女

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作品ページ

無欲の聖女

 

あらすじ

 お金が何より大好きな守銭奴少年・レオは、ひょんなことから、訳ありの美少女・レーナと体が入れ替わってしまう。
 なんでもレーナは、かつて冤罪で貴族社会を追われた侯爵令嬢の娘で、このままでは貴族の集う学院に召集されてしまうのだが、それが嫌で、魔術を使って逃亡を試みていたらしい。
 報奨として提示された金貨につられたレオは、レーナの代わりに学院に行くことを決意する。
 学院に顔だけ出してとんずらするつもりだったレオ。しかし、絶世の美貌と独特の価値観を持つレオを周囲は「高潔の少女」と勘違いし、侯爵夫妻や皇女、はては帝国第一皇子までもが興味を持ちはじめ――?
 後に、「無欲の聖女」と呼ばれることになるレオノーラ・フォン・ハーケンベルグの物語。

 

作品紹介

 この作品は「その世界の中で男女の中身が入れ替わる」という、TS勘違いモノとしては珍しい展開。新海誠監督のアニメ映画「君の名は」と類似のパターンだ。 大抵このジャンルを問わず小説家になろうに投稿されている小説は、現代日本の主人公が異世界に転生する展開が多いので、その世界内の同じ時間軸・種族間でTSするのは意外と珍しい。

 

 主人公は金の亡者で、常に金儲けのことを考え行動しているのだが、なぜか周囲には金儲けには縁遠い「無欲の聖女」として扱われている。主人公が金儲けに奔走すればするほど、周囲からはより「無欲の聖女」として認識されていくのが面白い。

 

 伏線の張り方・回収が見事で、また勘違いモノとしても最高に面白い。先の「夜伽の国の月光姫」と合わせて、このジャンルでは見逃せない作品である。

 

 

宵闇亭の看板娘 〜エルフ幼女にTS転生したけど異世界の言葉が全く理解できない〜

作品ページ

宵闇亭の看板娘 〜エルフ幼女にTS転生したけど異世界の言葉が全く理解できない〜

 

あらすじ

宿屋兼食事処、宵闇亭。
冒険者の主人が自ら仕入れた素材で作る絶品料理は、数多くの常連に愛されている。

そこで働く幼い看板娘、エルは……転生者である。
異世界の言語は全く理解できないけど、元気と笑顔があれば意外となんとかなる!
何故か異世界の人々にやたらと可愛がられるけど、今日も元気に接客だ!

エル視点:
(常連さんが主人を指差しながら「ーー」と繰り返している。もしかして、主人の名前かな? 真似して呼んでみよう)
「ーー!!」

異世界言語視点:
「ぱぱー!!」
「おっ……い、今……エルが……俺のこと……パパって……!!」
「いかん! 刺激が強すぎて主人が倒れたぞ!!」

大体こんなノリ。

 

作品紹介

 先の紹介した2作品は既に完結まで投稿されており、人気のあまり書籍化までされた小説だが、これは現在連載中であり、まだまだこれから人気が出るであろう作品だ。

 

 現代日本の主人公が異世界のエルフの美幼女にTS転生、というのは小説家になろうではよくある設定なのだが、そこに勘違い要素が含まれているのが面白い。更新される度に面白さを増しており、今後楽しみな作品。

 

 

最後に

 こんなに面白いのに、実はまだまだこのジャンルの小説は多くない。もっと人気が出て、より多くの人が書いてくれたら、読者としてこれほど嬉しいことはない。

 

 とは言ってもこんなジャンルがメジャーになったらなったでちょっと引く……(ひどい) 

 

 

 

↓美醜逆転・男女逆転小説についても書きました。

kailagi.hatenablog.com