カイラギの日記

主に日常を綴る雑記ブログ

人は金のみで働くにあらず

 昨年10月1日から無職になったので、現在だいたい4ヶ月が経過した。
 在職中は「毎日働くのに疲れた。ニートになりたい。きっと自分ならニートになっても毎日楽しく過ごせるはずだ」と思っていたんだけど、いざなってみたら結構退屈な時間が多かった。ネットさえあれば無限に暇つぶしできると思っていたんだけど、毎日毎日ただ暇つぶしだけする日々っていうもの面白くないものだ。

 ネットで、ニュース見たり、まとめサイト見たり、電子書籍を読み、音楽を聴き、映画やYoutubeなど動画を見て、ゲームをしてなど、確かにネット環境さえあれば暇つぶしには事欠かない。でも毎日これでいいんだろうかと思ってくる。だいたい趣味や娯楽っていうのは、「消費」が主になってくる。お金や時間を消費しても、何か見返りがあるわけじゃない。本を読んだり、映画を見たりして、まぁ楽しいんだけど、ただ誰かが作り出したモノを消化しているだけって感じがして、虚しくなるときがある。

 旅行にも行くんだけど、同じく虚しい。だいたいその土地の観光名所に行って、ご当地料理を食べて、歴史資料館や博物館みたいなところを巡って、温泉なんか入ったりして、だいたいどこに行っても楽しみ方はだいたい一緒。そして自分はお金を使うだけ使って、ただ向こうが提供する価値を享受するだけ。

 よく「仕事中心の人が定年退職した後、暇を持て余す」なんて話を聞いたりするけど、その気持ちがちょっと分かる。ただ趣味がないとか、友達がいないとかそういう話じゃないんだよな。お金を稼がなくなるってことは、自分が世の中に価値を与えなくなるってことなんだ。仕事をしてお金を稼ぐということは、何かしらの形で世のため人のための行動をしていることになるし、自分が社会の一部であることを肌で実感できる。でも退職して、自分だけが楽しむ趣味をしていると、最初は楽しいかもしれないけど、次第に虚しくなってくるのかもしれない。それで再雇用やバイトとかで働き続ける人がいたり、ボランティア活動を始めたり、孫の世話をしまくったりして、何か人のために行動しようとするんだろうな。

 宝くじで一等が当たっても働き続けたいとか、働く理由は「社会貢献のため」とか言っている人を見ると、会社員時代の僕は「何言ってんだ?」と思っていた。でも今なら何となく分かる。マザー・テレサの言葉で「この世の最大の不幸は、貧しさや病ではありません。誰からも自分は必要とされていない、と感じることです」というものがある。自分は仕事=金を稼ぐための行為と思い込んでいたようだ。

 つまり、仕事はした方が良いな~と、思っているということだ。そのうち。