パックご飯に救われた話
一人暮らしの自炊のコツと言うと、ほぼ必ず「ご飯はまとめ炊きして、小分けで冷凍保存する」という話が出てくる。おかずはスーパーで惣菜を買ってもいいから、せめてご飯だけは炊いておくように、という話もある。
だけど僕はご飯を炊くのが嫌で、だいたいパックのご飯を食べている。おかずを自炊してもいいので、ご飯だけは炊かないという、世間の逆を行っているのだ。
僕は基本的に自炊をするのが嫌いな人間なんだけど、なんで自炊が嫌いなのか考えてみると、(他にも色々あるのだが)一番嫌なのは「後片付け」だった。食べ終わってお腹いっぱいになった後に、シンクに食器や調理器具や生ゴミが積み上がっているのを見ると、どうしようもなく面倒くさく、嫌な気持ちになってくる。「せっかく気持ちよくお腹いっぱいご飯が食べられたというのに、なんでこれから洗い物なんていうタスクをこなさねばならんのか?」と。
しかし自炊というのは外食と違って食べるだけでお終いという訳にもいかない。仕方ないので、買い物に行ったり、料理をしたり、洗い物をしたりといったことは不本意ながら受け入れるとしても、どうしても受け入れがたいことがある。それが炊飯である。
炊飯というのは、まずお米を規定量計測して、洗って、炊飯し(炊飯に30~40分くらいかかるのがもう面倒くさい。加えて給水や蒸らしなども行うとすればもっとかかる。これも心理的ハードルが高い)、食べた後は余ったご飯を一食分ずつ小分けにしてラップやタッパーに詰めて冷凍して、羽釜を洗う(この羽釜がデカくて洗いにくい)、これだけのタスクがあるのだ。明らかに炊飯だけタスク量が多い気がする。
それがパックご飯を食べればこれらのタスクを全てすっ飛ばして食べるだけになる。値段を比べてみると恐らく3~4倍くらいパックご飯のほうが高いんだけど、それでも外食に比べると安く済むので、許容範囲ということにしておきたい。
また炊飯器だけではなく、とにかく洗い物を減らしたい。僕の現在の朝食の定番は「パックご飯、生卵、納豆、バナナ」なんだけど、これも調理不要なこと、洗い物をしないことを重視してこのメニューに行き着いた(食べる際はプラスチックスプーンを使っています)。
自分でご飯を炊いた方が安く大量に食べられることは分かっているんだけど、根本的に自炊が嫌いな人間にとって、面倒なことはやっぱり続かないのだ。とは言え外食とコンビニばかりではお金がかかる。パックご飯を食べるくらいがお金と手間のバランスが丁度いいのかもしれない。